うちの最年少

セカムズが終わるタイミングで言いたかったことがある。

ひとだんらくして思うことは「小瀧の演技力(存在感)が上達しまくっている」役所がおいしいのもあるけどそれ以上に魅せ方がうまい。自分の良さを存分に発揮して、ドラマにちゃんと味を出してて本当にすごい。

なんて…
一年前の私が聞いたら頭ごなしに否定されそう。その気持ちも振り返ろう。

ちょうどパリピポ期間か、私は小瀧が気に食わなくて気に食わなくて仕方がなかった。中途半端にやってるように見えたり、テレビを理解していなかったり。それを「可愛い可愛い」ですます小瀧担も大嫌いだった。なんでそんな風に言えるかが謎で仕方なかったな。
VS嵐に出た時のキッキングスナイパーの態度。腹立ったなぁ。その感情を出すなよって。「素直だから出ちゃうんだよね」って何?その不愉快を顔にはっつけたまま全国に放映されるんだぞ?小瀧のファンでもなんでもない人が「悔しいね」って理解してくれると思う?私はしない。「その顔はなんだ」ってなる。
小瀧も小瀧担(一部のいわゆるなんでも可愛いかっこいい小瀧らしいですます人)苦手だった。

小瀧が嫌いなわけじゃなかった。これは本当に声を大にして言いたいんだ。でも黒いモヤモヤした大きな雲は胸の中にかかってて。
「嫌いなわけじゃないんだけどなぁ…」
そんなもどかしさもあった。

パリピポが発売されて一番驚いたのは小瀧の推され具合。

話が逸れるけど、重岡は絶対センターだと思っている。重岡にはセンターでいてほしい。このグループの真ん中にいる重岡がすごく魅力的だから。重岡以外のセンターはないと思うんだ(曲によって変わったりはいい、ただ軸は重岡がセンターであってほしい)
そんな強い概念、というか執念がものすごい強いからこそ今回のパリピポはザワついた。
小瀧の推され方やファンの増え方。
嫌な予感。
「センターとられちゃう」
そう思ったねぇ…。

パリピポツアー、蓋開けたらOPの映像に小瀧が映った時の歓声が一番大きく聞こえた。投げチュー(だったけ…)それもあったからか、いやいや単純に人気だからだよね。すごかった。
その時、やっとわかりましたわ。これは小瀧に対して「悔しい」って気持ちだった。も〜悔しくて悔しくて。私はただの重岡のファンなのに、小瀧の人気が悔しくてたまんねー!!

モヤモヤの正体はこの悔しさなんだなって納得した。センター重岡を応援する自分としてすごく悔しかった。悔しいっていうのは負けを認めるようでよりいっそう悔しい。
しかもただ悔しいんじゃなくて、小瀧の魅力がわかるからこその悔しさもあった。そこを認められなくって自分の器の小ささにはひいた。

もう一個思うことがある。これだけ人気をあつめて事務所からの後押しもあるのに「全力でぶつからない小瀧」申し訳ないけど意欲というかメラメラ燃え上がるものが見えなくて腹が立った。
もしかしたらちゃんとやる気満々だったのかもしれないけど、私にはそうは見えなくてまた悔しさが募る。これだけファンの子が付いてきてくれて、事務所からの追い風もあるのにマイペースな態度。なんなんだよ。

「それが小瀧の良さ」なんて言われてもそれがスッと入ってくることはなくて、むしろそうゆう風にまとめる人にまたモヤモヤ、ムカムカしてしまった。

小瀧に対する感情は変わらぬままに終わったパリピポツアー。
きっとずっとこうやって小瀧にはイラつきを感じながら見るんだろうなと思った。


そして、月日は過ぎまして…
決まったよ「MORSE」が。
正直大丈夫かよって…映画版の予告を見てこんなシリアスな雰囲気…できるの?って心配になった。
小瀧にできるの(笑)?
なんて今思えば失礼な話です。

なめてたというか、どうせそんな大そうなもんじゃないでしょ?ぐらいの気持ちが覆ってた。でも心のどこかでどんな風に演じるのか?小瀧はどんな風に見せてくるのか?とか気になる部分もあったけど、変な意地がその気持ちをだめにしていた気がする。

そんなこんなで、結局私もMORSEを観劇しました。初日でもなければ楽でもなんでもない日。今でもよ〜く覚えてる。
その日私は小瀧に圧倒されたんだ。

すらりとした体で舞台の真ん中に立つ小瀧は小瀧じゃない。オスカーだった。声のトーン、身振り手振り、表情の憂さ、それは12歳の哀れでかわいそうな少年だった。すごいと思った。
もうその時には悔しいとかそんな感情はなくって、ただただオスカーを演じる小瀧に見入ってた。普段「頑張ってます」って熱い部分を見せないからこそ、オスカーをやるにあたっての努力がグッと伝わってきた。きっと色々考えたんだろうなって。
圧巻の舞台が終わって、ステージの真ん中でにこにこ手を振る小瀧はしっかり座長として存在してて、その頼もしさに涙が出た。小瀧すごいよ!よかったよ!お疲れ様!ってたくさん拍手を送ることができた。この人が私の好きな重岡と同じグループなんだって思うと嬉しかったなぁ。
私の中のモヤモヤはもうどこかにいったみたいですごく晴れやかだった。

そんなこんなで、パリピポの時の気持ちはすーっと消えた気がします。
悔しいって感情には「重岡が追い抜かれちゃう」って感情もあったし、それが一番だったかもしれない。でもこれは後々気づいたけど、重岡がパリピポん時に様子がおかしかったから(それについてもまとめたいな)であって、小瀧がたまたま人気急上昇の時とぶつかってああなったんだ。完全に八つ当たりだよ。小瀧ごめんね。
ただね、その人気に比例して「全力でぶつからない小瀧」はそこにいたと思う。
でもそれを見せないのが本来のアイドルなのかも。私は努力を上手に隠せる人が好きだ。見方をかえればこんな風に好意的に捉えられるんだとも思った。小瀧が全力で取り組んでるかどうかなんて、毎日ついてまわらなきゃわからないもんね。それをメディアを通して見る、ってか勝手に感じ取ることしかできないけど。それがパリピポの時はどうしても「重岡のファン」として見てたから上手くできなかっただけなんだ。

MORSEからちゃんと小瀧の努力が伝わった。見に行けてよかった。そして小瀧のことをちゃんと考えることができてよかった。

最後に冒頭にもどる、とっくにスッキリした気持ちだったから一年前の私はもういなくって。ドラマの中でにこにこ笑う家康と一緒ににこにこしていたよ。
こんなに素敵なドラマに出演していたことが自慢です。本当にお疲れ様でした!